2025年05月12日

■人の言葉や気持ちにも賞味期限がある。 ■「薬」と「検査」はおいしい餌!医療への依存心が、体を弱める

■人の言葉や気持ちにも賞味期限がある。


■「薬」と「検査」は、患者さんをつなぎとめておく最強のアイテムです。病院や医院に足しげく通ってもらえるのも、次は薬をもらいに行くため、次は検査をするため、次は検査結果を聞きに行くため、というように、次の受診が知らず知らずのうちに決められているからです。
それに気づく患者さんは、意外に少ないのではないでしょうか。

たとえばCTやMRIは、場合によっては非常に有用な検査方法ですが、非常に高価な機器を使わなくてはなりません。高価な機器を導入するからには、当然、稼働率がつきものです。
機器代の返済をするために、1日に何件検査しなければいけないというノルマがついてまわるのです。
本来はニューズがあってこその検査ですが、そのようなことを言っていては過当競争に勝つことは出来ないのかもしれません。「とりあえず」「念のために」「そろそろ」などという枕詞の後に「検査してみましょう」という甘い言葉に乗せられる患者さんが少なくありません。

たとえば60歳も過ぎれば、CTやMRI検査で多くの方に、ごくごく微細な脳梗塞が見つかります。しかも、解像度が上がれば上がる程、その発見率はますますたかくなります。
そうした微細な脳梗塞は、実はほとんどが何の問題もなく、薬で治療する必要もありませんし、治療効果もありません。
しかしながら、物は言いようです。「近い将来、大きな梗塞になっては困りますので、念のために血をサラサラにする薬を飲んでおきましょう」と言われれば、心肺になって甘い誘いになびいてしまう方も少なくないと思います。
そうすると、医療機関の経営者の「おいしい患者さん」のリストに新たに加えられます。そして、そうでもいい薬剤を飲ませ続けられるはめにならないとも限りません。




■医療への依存心が、体を弱める
薬を短期間に限って飲む分にはそれほど心配する必要はありませんが、数カ月以上、あるいは年単位にわたって薬を飲み続ければ、確実に自己治癒力を損ないます。
しかも飲み続けるほどに薬への依存が強くなり、ついには薬からの離脱が不可能になってしまいます。

医者が皆さんの病気を治すわけではありません。本来、病気は自分で治すものなのです。医者はただただ治療へのきっかけを作るだけです。
したがって、あまりにも依存が強くなってしまいますと、自分で治そうという最も大事な、治癒への原動力がなくなってしまいます。

■「嫌」な気持ちを大事に使用
若い頃は自己治癒力などにあまりとらわれず、若いうちにしかできないことに、思い切りチャレンジしてほしいと思っています。
一方、40歳を超えると話は少し異なります。男女ともに、体内環境は若い頃と違って、自己治癒力は急速に低下していきます。したがって40歳を超えたら、自己治癒力を意識した考え方、生き方をするかどうかで、病気になるかどうか、ひいては健康寿命が大きく左右されます。

非常にシンプルですが、「自分のやりたいことをやる」「嫌なことはできるだけやらないように工夫する」「あまり我慢をしない」、これが意外にも自己治癒力を高める強力な手段なのだということを、数多くのガン患者さんやガンサバイバー(闘病中や経験者)の方たちから教わりました。

ガン患者さんにおけるデータですが、いわゆる「いい人」は長生きできない傾向があります。また、経過を詳細に聞いてみると、ストレス負荷がガン発症の大きな要因になっていると思われるケースがとても多いのが現状です。
おそらく、生きる姿勢が受け身で、考え方が消極的だという側面が、かなり影響しているのではないかと推測されます。

衰えを感じる年になってからの我慢、忍耐、根性、がんばり、競争などはすべて身体には悪く作用します。また、義理、約束、責任感、義務なども同じ、自己治癒力を低下させます。
年を重ねたら、逆に自分が圧力をかけてやるくらいの気持ちでいいかもしれません。
つまり、少々わがままに、自己中心的に生きたほうがいいということです。


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2025年03月02日

■朝起きた時に感謝の気持ちを持つこと。 ■降圧剤をやめたら、調子が良くなった!?

■朝起きた時に感謝の気持ちを持つこと。


■創られていく「おいしい患者」
今の社会風潮は、高血圧、高脂血症、糖尿病、肥満などは「しっかりと治療を受けなくてはいけませんよ」という空気です。
日本糖尿病学会は1999年5月、血糖値が126mg/dl以上を糖尿病とするといきなり決めました。1999年4月末日までは140mg/dlまではまったく正常値であったにもかかわらず、一夜にして数百万人の方が糖尿病という肩書をもらうことになりました。
さらに、高血圧の基準値(正常範囲)も2000年に160/95mmHgから140/90mmHgに引き下げられました。
これだけで、一挙に高血圧の患者さんが3000万人増えました。今までに2000万人いましたので、合計で5000万人になったわけです。日本は高血圧患者さんだらけの国になったのです。
それだけにとどまらず、2004年には若者〜中年は130/85mmHgまでが正常範囲とまたまた引き下げられ、どんどん高血圧の患者さんが増えているのです。

政府の論理は、病人が増えれば医療費支出が増加し国の財政を圧迫することから、予防措置として、合併症を併発する糖尿病や高血圧の基準値を下げることで警告を鳴らしているのだと思います。
しかし、医療の世界が経営の安定化を重視するあまり、その警告を逆に利用して、安易な方向に走っているのではないかと、私は危惧しているのです。




■医師が避けるのは「命を救う仕事」
2004年に新臨床研修医制度がスタートしました。最も減少率が大きかったのは、脳神経外科(42%減)、次いで外科(33%減)、小児科(28%減)と続きました。
逆に増えたのは、整形外科(41%増)、皮膚科(24%増)、、麻酔科(23%増)などでした。
調査担当官は「仕事がきつく、しかも生命に直接かかわる診療科への希望が減っている」と結んでいました。

共通して挙げられていることは、できるだけ「当直は避けたい」「緊急業務は避けたい」「命にかかわることは避けたい」「訴訟リスクは避けたい」、そして「拘束時間は短い方がいい」「報酬は多い方がいい」というものでした。


■私が医療相談をしている理由
・薬をめぐる「ヒヤリハット」な出来事は 相当な数に
不必要な薬を処方したり、不必要な検査を勧めたりしなくてはいけない仕事は、少なくとも私にとってはストレス負荷が大きすぎてとても続けることができません。
しかも、そうしなければふつうに医者が勤まらないのであれば、臨床医を辞めるほか、私には選択肢がありませんでした。
かれこれ20年前の話になりますが、当時は手術の最中から術後にかけて、「感染を予防するため」と称して抗生物質の点滴をするのがならわしでした。
上司の指示を無視して、こっそり抗生剤を投与しないようにしていました。しかし、ある日、たまたま私が非番の日に、上司が私の指示漏れではないかと勘違いをしてしまい、ある患者さんに当時はやりの「セフォチアム」という抗生剤を投与してしまったのです。
すると30分くらいで全身に発疹が出現し、それとともに急に意識が低下し、私が駆け付けたときには、患者さんは呼吸もなくなり、血圧も触れなくなっていました。
あわてて気管チューブを挿入して人工呼吸器につなぎ、蘇生術を施すことで、幸いにも救命することができましたが、寿命が縮まる恐怖感は、いまでも忘れることができません。

このような強烈なものではなくても、薬をめぐる「ヒヤリハット」な出来事は、自分自身が体験したものだけでなく、周囲のものも含めると、相当な数になります。


■降圧剤をやめたら、調子が良くなった!?
今、日本では2000万人以上の方が高血圧の薬(降圧剤)を日々服用しているといわれています。
つまり日本人の5人に1人が降圧剤を毎日飲んでいることになります。まともな医者であればきっとこの数字に違和感を覚えるはずです。いくらなんでも、高血圧の定義そのものがおかしいと考える方が自然でしょう。

よく日に焼け、いかにも頑強そうな63歳の男性Aさんは大工の棟梁です。Aさんは市民検診で血圧が高いと言われ、健診医に降圧剤を服用するよう勧められました。Aさんはいったん素直にアドバイスに従い、近所の開業医を受診して降圧剤を飲み始めました。
ところが、どうも飲み始めてから、元気が出ないのです。1日中、頭がぼうっとして、考えがまとまらず、力も出なくて棟梁の仕事にも差し支えるほどなのです。
Aさんが開業医にそのことを訴えると、「降圧剤の飲み始めはそんなものです。心配しないで飲み続けてください」と、逆に温かい励ましの言葉をもらったようなのです。

しかし、Aさんはどうしても腑(ふ)に落ちませんでした。そこで、開業医には内緒で、しばらく服用をやめてみました。すると、たちどころに元気が戻ってくるのです。
でも果たしてこのままでいいのかどうかと不安になり、相談に見えました。
念のために血圧を測定してみました。168/98mmHgと、確かに血圧の値は決して低くはありません。ただ、聞いてみる限り心臓や腎臓にも今まで病気はなさそうでした。特に肥満でもなく、生活習慣の乱れもさほどなさそうです。

よくよく聞いてみますと、Aさんのご両親も血圧が高いと言われながら何の治療も受けることもなく、96歳と92歳で亡くなられたとのこと。また、Aさんは8人兄弟の末っ子で、8人とも健在で、自立した生活をしていました。
そのうちAさんを除く5人が高血圧を指摘されているようですが、5人ともまったく治療を受けていませんでした。
「元気が戻ったのが何よりの証拠。しばらく様子を見てもいいと思います」と答えました。
それから5年以上が経過しましたが、Aさんはもちろん、高血圧を指摘されたご兄弟も全員、今も元気に自立した生活をされています。


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2016年09月22日

不眠症は、生活習慣へのイエローカード



不眠で薬剤を常用している方は少なくありません。驚くほど安易に睡眠薬を処方されている現状に、目を覆うばかりです。
仮に身内から不眠の相談を受ければ、「不眠で死ぬことはない」の一言で済ましてしまうことでしょうが、わざわざ相談に見えた方にそのような暴言を吐くこともできませんので、もう少し丁寧に対応することになります。

46歳男性のMさんは、大手保険会社に勤める総合職員で、この数年来、支部長(保険の営業職員を取り仕切る役職)を担当し、いつも成績を気にする生活をしています。四六時中契約数のことが頭から離れることなく、朝早くから夜遅くまで動きまわっているようです。
仕事の方はそれなりに順調ですが、夜遅く帰宅して食事とお風呂を済ませて寝ようとしても、なかなか仕事のことが頭から離れず、かえって頭が冴えて寝つきが悪く、いつも睡眠薬を服用して就寝するとのこと。最近は睡眠剤の量も増えてきているようで、そのことが心配になって相談に見えました。

ちなみに現在服用している薬はハルシオンとリーゼで、服用量は最大量を超えるものでした(聞いてみると2カ所から処方されているようでした)。本人は、それくらい飲まないと寝付けないとのことで、よくないと自覚しながらも、服用を続けているということなのです。
私は、睡眠薬には大きく2つに分けて、依存性の強い薬剤と、比較的依存性の少ない薬剤があること、今Mさんが服用している薬剤はいずれも依存症の強いタイプであることをお話しし、まずは依存性の比較的少ない薬剤に変えることを提案しました。
その上で、根本的な治療方法である生活習慣の是正を工夫していくことの重要性を伝えました。あと、食事に関しても、意識して早めに夕食を摂るように、そしてできるだけ大豆食品や穀類などを多めに摂取するようにアドバイスしました。

何気ないアドバイスですが、Mさんは、考え方を切り替えることが一番大切だと気付かれて、その後約半年くらい経過してから、ようやく睡眠薬から離脱できたという報告がありました。
睡眠薬をやめると朝の目覚めもよく、頭の冴えもよくなった感じがするということも述べられていました。



65歳のNさんは一人暮らしの女性ですが、この10年ほど毎日、睡眠薬がないと眠れなくて、相談に見えました。
ご本人は睡眠薬の服用をやめたいのですが、服用しないとどうしても眠れず、眠れないと焦ってしまって余計に目が冴えてしまうとのことでした。特に悩みはないようなのですが、不眠だけが気になり、毎日夜の来るのが怖くて悩んでいるようでした。ちなみに服用している薬剤はデパスとハルシオンで、特にデパスが手元にないと落ち着かないとのことです。

典型的な薬剤依存症なのですが、「眠れないなら眠れなくてもいいというくらい開き直ってみてはどうでしょうか」と提案しながら、昼間はできるだけ身体を動かす工夫をして、夜はぬるめのお風呂を少し長めに入ることをお勧めしました。
同時に、睡眠薬の副作用について、特に依存症の話と、免疫力を低下させてしまうおそれのあることを詳しく説明しました。

Nさんは早速私の提案を取り入れ、まずは睡眠薬の服用量を半分にし、それで少し様子を見ながら、2日に1回、3日に1回と休薬日を延ばしていき、3カ月後に会ったときには、ほとんど服用しなくても眠れるようになりました。ご本人も、「たまに寝つきの悪い日もありますが、そんな日は眠らなくてもいいというメッセージととらえて、ゆっくり本を読むことにしています。そうするとたいていは気が付かないうちに眠ってしまっています」とのこと。

不眠にはおおざっぱに分けて2種類あります。1つは昼間、心身ともに疲れすぎ、かえって交感神経が興奮しすぎて、その余波を引きずって眠れないタイプ。
もう一つは単純に、昼間動くことがなくて疲れていないので眠たくならないタイプ。前者の場合は、昼間の生活習慣の改善が、不眠への根本治療となります。
まずは生活のリズムを変えることから始めなくてはなりません。いわば、不眠が日ごろの生活習慣に対するイエローカードを睡眠薬でマスクしてみても、本当の解決にならないことは皆さんにもよくお分かりだと思います。

後者のタイプの場合は、まったく逆の生活パターンなのですが、やはり不眠の解消には、根本的な生活習慣の是正が不可欠です。
また、最近では、安保徹氏らが述べているように、消炎鎮痛剤の常用による不眠も確かにあるように思います。特に高齢者に多いのですが、腰や膝などの痛みのために消炎鎮痛剤を常用されている方で、不眠を訴えるケースが少なくありません。
そこで、ためしに消炎鎮痛剤をやめるようにアドバイスして様子をみてみますと、不眠が解消されることもまま見受けられますので、やはり消炎鎮痛剤が交感神経を過敏に刺激し、そのために不眠を引き起こしているのかもしれません。

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2016年09月11日

腰痛は自分で治せる、アトピーは根本的な原因を解消しよう



■腰痛は自分で治せる
34歳の男性Kさんは一級建築士、ほぼ毎日コンピューターに向かって図面を描いて仕事をしています。そのKさんは十数年来の腰痛持ちで、あちこちの整形外科や整体師にかかり、そのつど治療や投薬を受け、しばらくは軽快するようですが、根本的に治ることはないとのことでした。
相談に見えたときもコルセットを腰にまいていましたが、消炎鎮痛剤や湿布薬もずっと常用しているという話です。

理屈好きのKさんに対して、一般的に腰痛は腰の筋肉の低下や、交感神経の過緊張で起こること、したがって血流を止めてしまうように働く湿布薬や消炎鎮痛剤、そしてコルセットは、一時的には症状を軽快させるかもしれないけれども、根本的な治療にはならないという理屈を説明しました。

合わせて腰の血流を改善させること、腰の筋力を高めることを意識するようにとアドバイスしました。
具体的には、まずは前かがみの姿勢を意識して是正すること、同じ姿勢を長時間続けないこと、ストレッチ運動をすること、ときどき腰を反(そ)ること、できれば腹筋を鍛えることなどを提案しました。

さすが理屈好きのKさん、腰の血行を改善したり、腰部を温めたりと、自分で工夫をしながら、徐々に消炎鎮痛剤や湿布を用いないように努めていき、最終的にはみごと腰痛から離脱に成功しました。

腰痛や膝痛は、頭痛の次に多い痛み愁訴(しゅうそ)ですが、非常に多くの方が消炎鎮痛剤を服用されています。私の経験から述べますと、ほとんどの方が、姿勢の是正、体重の是正、運動(歩行)習慣によって薬に頼ることなく痛みからの離脱が可能です。
もちろん、痛みは苦痛の中でも特につらいものです。しかも痛みのために不眠になったり、怒りっぽくなったり、抑うつになったり、ひいては免疫力(自己治癒力)を低下させてしまします。
したがって、疼痛(とうつう)を早めに解消する対症治療は非常に重要です。しかし、その対症治療だけに終始して、根本治療をなおざりにしてはいけません。




■アトピーは根本的な原因を解消しよう
23歳の女性Lさんは、新卒のOL。子供の頃から軽いアトピーがあったようなのですが、就職してから一段と湿疹(しっしん)もひどくなり、化粧もできないほどになって、近くの開業医を受診しました。
あまりステロイド薬は使いたくないと医者に言うと、それなら特効の新薬だと説明され、プロトピック軟膏(タクロリムス軟膏)を処方されました。
帰宅後、Lさんがインターネットでプロトピックについていろいろ調べてみたところ、この薬剤が免疫抑制剤であるという記載が気にかかり相談に見えたのでした。

開業医からの説明からは、単に新しい特効薬だという理解しか得られていない様子でしたので、タクロリムスという薬は効果の期待できる薬剤であるけれども、もともと腎臓や肝臓などの臓器移植の際に拒絶反応を抑えるために用いる免疫抑制剤で、実際に臓器移植でタクロリムスなどの免疫力抑制剤を使うと、ガンや悪性リンパ腫が起こりやすくなる事実が報告されていることを話しました。
合わせて、Lさんにはプロトピック軟膏は使わないで、しばらくは湿疹のひどいときだけ短期間、ステロイド軟膏を用いながら、出来るだけ早く新しい環境に慣れるように、考え方を変えていきよう提案しました。
環境変化によってアトピー性皮膚炎が悪化することはよく経験することですし、生真面目なLさんにとっては就職という急激な環境変化がストレスになって、症状悪化のひきがねになっていると容易に想像されます。
食習慣も聞いてみると、洋食や加工食品に偏っていましたので、できるだけ和食を中心にし、発酵食品などを意識して摂取するようにアドバイスしました。また場合によってはプロバイオティクス(乳酸菌など)なども摂取してはどうかと付け加えておきました。



約1年後、たまたまLさんと会う機会があり、顔の湿疹はほとんど消失していることから経過はいいことは一目で分かりました。聞いてみると、あれから早速アドバイスに則(のっと)って考え方や食習慣を変えるよう努めたところ、しばらくはあまり目立った改善はなく、ときどきステロイド軟膏を使う事はあったものの、半年くらいで急激に改善がみられ、薬をほとんど使わなくても湿疹が出現しなくなったそうです。

巷にはステロイド薬を使うなと言う医者も居て、私もその考えにはおおむね賛成です。しかし、やはり症状の特に激しい間は、しばらくステロイド剤を用いるのも場合によってはやむをえないことだと私は考えています。
ただ、同時に、Lさんのようにストレス負荷を軽減させる工夫をし、食を始めとした生活習慣を変えることも治療には不可欠だと思います。

アトピーに限らず、他の慢性疾患においても共通して言えることですが、慢性的なストレス負荷が、往々にして症状増悪の大きな原因になっています。したがって、単に薬剤を用いて対処的に治療するだけでは、いつまで経っても薬から離脱することができず、治癒することもありません。

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2016年09月10日

頭痛薬の常用は危険



頭痛は、外来を訪れる患者さんが訴える症状のトップ3に入るくらいポピュラーなものですが、ポピュラーすぎるあまり、非常に安易に鎮痛剤を服用している人が多いのが特徴です。

ほとんどの慢性頭痛は命に別条ありませんが、安易に薬に頼ってしまうのは、あまり得策ではないと思います。
もちろん、薬で頭痛を抑えることは苦痛を取るという意味では非常に有効な手段だと思いますが、根本的な治療も並行して行うことが重要です。

Iさんは54歳の男性で、役所勤めの公務員。仕事にも趣味にも生きがいを持っていて、人柄もよさそうで、ストレスとはあまり縁のなさそうな生き方をしていらっしゃるように見えます。
ところが、30年来の頭痛持ちで、頭痛が常態化していて、頭痛薬の服用が常習になっているのでした。近所の開業医で投薬された頭痛薬と、市販の頭痛薬を常に携帯し、毎日数時間ごとに服薬するほどであったようです。

そのIさんが、役所の健診で初期の胃ガンを指摘されて、某県立病院で手術を受け、相談に見えました。相談内容は手術後の生活習慣についてでしたが、私は頭痛薬の服薬状況を聞くに及び、何はさておき、服薬を見直した方がいいとアドバイスしました。
以前に、何人か、頭痛薬の常用からガンになったのではないかと思われる方々の相談を受けたことを思い出し、断定はできませんが、Iさんのガンも、おそらく頭痛薬の常用が交感神経を刺激し、心身に慢性的なストレス負荷をかけたことが原因ではないかと考えたからなのです。
もしも、今後も頭痛薬の常用を続けていくと、きっと再発や、あるいは新たなガンが生じる確率が有意に高まることと予想されます。
ちなみにIさんの頭痛は、前かがみの姿勢をなおす、ツボ刺激を行う、易筋功(いきんこう)を行うなどの方法で次第に軽減していきました。



※易筋功・・・気功の小周天の理念を中心に、少林寺や太極拳を組み合わせ、しかもそれらを簡素化して誰もが簡単にできるようにした整体手法の1つで、「自己治癒力を著明に高める(整体機能)」「がん治療の回復を早める(免疫力を高める)」「肩こり、頭痛、腰痛、目のかすみ、耳鳴りなどの不定愁訴を改善する」等の効果が期待できます。
易筋功は、てっとりばやく全身の血行の改善する格好の方法です。特に頭痛、肩こり、腰痛、膝痛などには最適だと思います。

命にかかわる頭痛は1万分の1くらいの確率とも言われていて、非常に稀(まれ)であることは事実なのですが、頭痛のトリアージはしっかりと行う必要があります。しかしそれはさほど難しいものではありません。キーワードは今まで経験したことのないタイプの頭痛かどうかということなのです。

39歳の男性Jさんは建設作業員。この数年来、慢性の頭痛で某県立医大にかかっていたのですが、ある土曜日にいつもとは異なるタイプの頭痛に見舞われ、同医大に連絡しました。
電話での返答は、「Jさんの頭痛は命に別状はないので服薬で様子を見てください」というものでした。翌日の日曜日にも頭痛がおさまらないので再度医大に電話連絡しても、結局は様子を見てくださいの一点張りで、私に連絡が入ったのでした。
「いつもと異なる頭痛」の一言で、即座に某市立医大を紹介し、救急搬送。Jさんは脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血と判明し、即日緊急手術となり、その後、神経症状もなく完治しました。

※トリアージ・・・患者の重症度に基づいて、治療の優先度を決定して選別を行うこと。

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