
↑めまいですか?頭痛ですか?
■めまいが起こる仕組み
元気なときには当たり前過ぎて気に留めないですが、空間のなかでうまくバランスをとって、運動をしたり姿勢を保ったりするためには、自分の体の動きや位置についての正確な感覚情報が必要です。
この情報のうち、頭の傾きや回転などは耳の奥深くにある内耳の三半規管さんはんきかんや耳石器じせききという部分で感知されます。
耳の病気でめまいが起こるのは、実際にはじっとしているのに、頭が動いたり回転したりしているという誤った信号が内耳から発せられるためです。
■めまいの原因
複数の感覚情報の不一致を「めまい」と感じ、内耳の病気だけでなく、視覚、首や腰の異常もめまいの原因となります。
また、それらの情報入力を統合する脳、とくに姿勢や運動を反射的に調節している脳幹や小脳の病気、たとえば脳梗塞(のうこうそく)や脳出血、脳腫瘍(のうしゅよう)でもめまいを感じます。
めまいは、いろいろな全身の病気でも起こります。
若い人、とくに若い女性に多いのが起立性低血圧症(きりつせいていけつあつしょう)によるめまいです。
日ごろから血圧が低めで、さらに急に立ち上がったり、長い時間立ち仕事を続けたりすると脳に十分な血液が流れなくなって、ふらふらしたり、気が遠くなったりします。
逆に、急激な高血圧でもふわふわした浮動感を感じます。
そのほか、不整脈で一時的に脳への血流が低下した場合にもめまいを生じることがあります。
また、不安や心配事などがめまいの原因となることがあり、さらに「まためまいが起こるのではないか」という不安がめまいを増悪させるという悪循環になることも多くみられます。
このように、めまいには感覚器、運動器、脳、循環器などいろいろなシステムの異常が関係します。
めまいで多くの種類の検査が行われるのは、広い範囲の異常をチェックする必要があるからです。

↑めまいを軽く考えないように注意しましょうね
■回転性めまいの症状と原因
めまいには回転性と非回転性があります。
自分や周囲(天井や壁など)がグルグル回って見えるめまいを回転性めまいといいます。
多くは耳に原因があり、吐き気を伴う場合は、脳の病気ではないかと心配になります。
遊園地の遊具で回転したときに気持ち悪くなるのは、一過性の自然反射ですから、過度に心配することはありません。
耳が原因のめまいの多くは、良性発作性頭位めまい症で、サッカー女子日本代表の澤穂希選手が発症した病気としても有名です。
ただし、耳鳴りや難聴を伴う場合は、メニエール病や突発性難聴、外リンパ瘻(がいりんぱろう)などの場合があります。
■非回転性めまいの症状と原因
急に立ち上がったときに起きるめまいや、ふわふわと浮いていたり、なんとなく揺れていたりしてと感じるものが非回転性めまいです。
回転性めまいに比べて非回転性のめまいは、はるかに多くの原因でおこります。
精神的緊張、疲労蓄積、飲酒、喫煙、度の合わない眼鏡など病気ではない場合もありますし、低血圧症、高血圧症、貧血、更年期障害などの人では急に立ち上がったりすると必ずクラクラする人が少なくありません。
そのほか動脈硬化症、自律神経失調症、心身症、うつ病、てんかんなどでも、めまいが一症状としてあらわれます。

↑このような標識がどんどん増えています
■急を要するもの
疲れやすくて心臓に違和感があり、気の遠くなるようなめまいがおきたり、失神するようなら要注意です。
かなり重い不整脈かもしれません。
なかでも洞不全症候群、徐脈頻脈症候群、房室ブロックなどでこのような症状が現れます。
また、めまいの経過が長く、耳鳴り、聴力低下、難聴、顔面神経まひ、歩行障害などを伴うなら聴神経腫瘍が疑われます。
高度の房室ブロックや一部の洞不全症候群などでは心臓へのペースメーカーの埋め込みが必要になってきます。
聴神経腫瘍では腫瘍の摘出が唯一の治療法です。
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